オムニシールとは?
オムニシールとは、テフロンを主としたカバー材質と、耐食性に優れた金属スプリングを組合わせた「スプリング荷重式」の高機能シールです。
オムニシールは一般産業を始め、航空・宇宙機器、高温、極低温、医療、食品用例など、産業界のあらゆる分野で貢献しています。
オムニシールは、サンゴバン社内において200種類以上の材料を独自開発・製造され、従来のシールでは対応できなかった過酷な条件下で使用可能なシールパッキンとして、長きに渡り供給され続けています。
® テフロン(TEFLON)は、Du Pont社の登録商標です。
® オムニシール(OMNISEAL)は、Saint-Gobain社の登録商標です。
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- オムニシールは固定用シールとしても、運動用シールとしても使用できます。
- ほとんどの化学薬品、有機溶剤などに使用できます。
- -267℃の極低温から+316℃の高温まで使用できます。
- 高真空から高圧まで対応できます(1×10-6Pa~300MPa)
- 流体に合わせて、カバー材質、スプリング材質が幅広く用意されています。
- JIS標準(P,V,G番)の溝規格をはじめ、その他の溝規格(MIL-G-5514Fなど)、あるいは特殊な溝寸法にも対応できます。(Φ1~Φ3000)
オムニシールは各種産業で活躍
テフロン®を主体とするサンゴバン社のオムニシール®は、いまや宇宙開発機器はもとより、産業界のあらゆる分野で貢献しています。
1938年にデュポン社で開発されたテフロン(四フッ化エチレン)は、多くの点で非常に優れた特性があります。
- あらゆる固体の中で最も低い摩擦係数を持つ。
- 耐化学薬品性に優れる。
※ただし、アルカリ金属溶液、高温のフッ素ガス、三フッ化塩素には反応する。
- 温度範囲が広い(-267℃~+260℃)。
- 十分な剛性がある。
- 延伸性に優れる。
一方で以下の性質があるため、シールとして用いた場合には欠点でした。
- コールドフロー(応力により、連続的塑性変形を起こす現象)がある。
- 復元性に乏しい。
- 熱膨張係数が鋼鉄の約10倍。
そこで開発されたのがスプリング荷重式のシールで、テフロンの特性を十分に生かすように設計されました。 精密機械加工されたテフロンカバーの内側に、耐食性に優れた金属スプリングをはめ込むことによって、スプリングの荷重でテフロンカバーに十分な弾性を与え、コールドフロー、摩耗、温度変化による収縮・膨張でのカバー壁面の変形などを防ぐことができます。 サンゴバン社では、長年にわたりその方式の研究開発を積み重ね、さらには、合成テフロンなどの新材料も開発し、いまや全世界にオムニシールを提供しています。 日本においては当社がその架け橋となって、ユーザーの使用条件に最適なシールをお届けいたします。
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シール各種

- ラジアルシール
- 流体の圧力が軸に対して平行にかかる場合のシールとしてお使いいただけます。

- フェイスシール
- 流体の圧力が軸に対して直角にかかる場合のシールです。内圧用・外圧用の2種類があります。

- ボスシール
- ねじ込み継手専用の金属製シールです。通常のエラストマーOリングでは耐えることのできない用途に最適です。

- ロータリーリップシール
- 従来のラバーオイルシールでは使用不可能だった高温、高圧、高周速などの厳しい条件下でも使用できます。

- ダイナリップ®
- 型が不要で、現在ご使用中のシール寸法に合わせた設計ができるので、試作時の小ロット製作に対応できる回転専用リップシールです。
® ダイナリップ(DYNALIP)は、Saint-Gobain社の登録商標です。
オムニシールの導入事例
オムニシールの代表的な導入事例です。